歳暮、懐いを遣りて家人に示す
病[やまい]のために杯は 親しむことを禁じられ
空しく見てる新年を 迎える君らのはしゃぐさま
転げるような老いの坂 転げに転げて半死の身
光陰一寸一日を 惜しいと思う年じゃない
髪と鬢とが白雪と 競うを嘆くむなしくも
いつもの新春風景を 待ち望む気も失せにけり
天地の間に長らえて 初春迎えられるなら
ふたたび花とウグイスを 楽しむために自愛せん
*「いつもの新春風景を 待ち望む気も失せにけり」は「風と光は回春の 我が気持ちなど理解せず」と訳した方がいいかな?