根津美術館「重要文化財指定記念特別展 鈴木其一・夏秋渓流図屏風」<12月19日まで>
今年最後にして最高の「饒舌館長オススメ展」です。まったく異なる流派の最高傑作でありながら、きわめて密接な関係に結ばれている二つの重要文化財を同時に堪能することができるんです。人生100年時代からみれば、わずか二人まえに、江戸時代というこんなすごい時代があったことに驚嘆させられます。日本美術史の研究が、かくのごとくおもしろくスリリングな知的遊戯であることを教えてもらえます。
西洋でもいい、東洋でも構わない、もちろん日本なら言うまでもない――美術史を学んでいる学生は絶対見てほしい。美術史をやってみようと思っている若い人も必ず足を運んでほしい。自分の選択が間違っていなかったことを確信し、これから歩むべき旅路へのエネルギーをチャージすることができるでしょう。
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