2024年6月23日日曜日

太田記念美術館「国芳の団扇絵」8

 

しかしさらに筆が進んで、日本の男は醜いが、女は別人種のように美しくて優れていると書いた、モラエスやアーノルドやゴードン・スミスのような西欧人もいました。スミスは「この国ではひとりとして恰好いい男を見かけない。ところが女のほうはまるで反対だから驚いてしまう」と書いているそうで、「この野郎!!」と叫びたいような気持ちになります() 

彼らはこの「猫と遊ぶ娘」のような浮世絵で見ていたムスメが、極東の日本へ来てみると本当にいることを知って驚いたのかもしれません。

もしこれを機会に、『逝きし世の面影』(平凡社ライブラリー)を読んでみようと思われた方がいらっしゃったら、一番愉快なこの第9章「女の位相」から始めることをおススメします。何しろ全部で604ページもありますから、ツードクはしなくたって構わないでしょう。それよりもツンドクになる可能性は十分ありかな(!?)

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