2023年12月26日火曜日

日比野秀男『渡辺崋山』7

 

そのかたわらには満英嬢の写真が添えられていたので、チョット生々しく感じられましたし、それは「校書図」と似ても似つかないものでした。

しかし<校書>のような歴史をもつ文学的な言葉が、意外やわれわれに近い時代まで生きていたことを知って驚きました。重要文化財の指定名称が「芸妓図」だったため、それが流布しましたが、直接的な「芸妓図」より、「校書図」とした方がエレガントでいいじゃないかというのが独断と偏見です(!?) <校書>は洒落た古語というだけではなく、ずっと生きてきた言葉だったんです。もっとも何人かの中国人に訊いてみましたが、知っている方は一人もいなかったようです。

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山種美術館「桜さくらSAKURA2025」7

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