2023年7月14日金曜日

『荻生徂徠全詩』第2巻4

 

というわけで今回は、いまの季節に合わせ夏の詩をマイ戯訳で紹介することにしましょう。もちろん夏の詩は、春や秋の詩に比べると寥々たるものですが、さすが徂徠と思わせる詩ばかりです。詩における徂徠の一番弟子は、僕がいう「日本初期文人画4大家」の一人、服部南郭ですから、徂徠の詩を鑑賞することなく我が国の文人画を語ることは不可能だということになります。

 ヤジ「それはオマエが単に徂徠詩のファンだからだろう!!

 最初は、先日紹介した漢代の無名氏とも枚乗とも言われる、七夕を詠んだ古詩にちなんで、徂徠の七言律詩「支機石」です。厳密にいえば秋の詩ですが、いまの日本では七夕=夏といった感覚ですよね。

0 件のコメント:

コメントを投稿

鎌倉国宝館「扇影衣香」4

          目出度い雪が彼方まで 驚くほどに降り積もり     目出度い雲が天上の 果てまで暗く してる けど     地上はまるで満月の 夜かと疑う明るさで     山には白雲 棚引いて きらめく朝日を 浴び てる よう     舞うがごとくに降る雪は ひらひら 散って...