先に李嶠の名をあげましたが、人口に膾炙する詩人とはいえないでしょう。しかし『唐詩選』には2首採られています。もっとも前野直彬先生注解『唐詩選』<岩波文庫>の詩人小伝によると、「嫉妬ぶかい性格で、他人の出世することや文才のあることをねたんだ」そうです。
そういう詩人が、盛唐の華やかな雰囲気をよく伝える素晴らしい詩を遺しているんです。芸術家の人間性と作品は無関係だという説がありますが、その典型みたいですね( ´艸`) 『諸橋大漢和辞典』「扇影」の項に引かれる李嶠の「雪」もスゴクいい詩だと思います。またまたマイ戯訳で……。

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