このような静嘉堂の社会的貢献――いまの言葉でいえばメセナとかフィランソロピーという視点も取り入れられています。単なる静嘉堂名品展ではありません。それは中心となってキューレーションを行なった学芸員・吉田恵理さんの功績です。
「僕の一点」は宮川長春の「形見の駒図」ですね。カタログ表紙にもなっている菊池容斎の傑作「馮昭儀当逸熊図ふうしょうぎとういつゆうず」などを差し置いて、どうして宮川長春の「形見の駒図」なのかって? それは2年前僕が『國華』1528号に紹介した作品だからです。
ヤジ「この前の三井記念美術館『円山応挙展』――山下応挙展のときも、自分が『國華』に紹介した「木賊兎図」を『僕の一点』に選んでいたじゃないか!! もっと多くの美術ファンが興味をもつ作品を選ぶべきだ!! 我田引水や自画自賛もいい加減にしろ!!」

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