2025年8月11日月曜日

根津美術館「唐絵」11

もう一首、西胤俊承せいいんしゅんじょうという相国寺の住職をつとめた禅僧の七言律詩賛をアップすることにしましょう。興味深いことに、ここにも描いた画家に対する関心がうかがわれます。いや、関心というよりオマージュだといった方が正しいでしょう。となると、やはり描いた画家は、当時有名だった周文じゃ~ないのかなぁという思いが募ってくるのですが……。

  僧衣に俗世の塵 積もり 頭も白髪しらがになりました

  禅の修業をサボっては ただ長椅子に眠ってる

  世に並びなくこんなにも 画技に巧みな人は誰?

  心にかなう隠遁いんとんの 理想郷 描いてくれました

  葦あしの渚なぎさは水 碧あおく 舟は静かにつながれて

  青山せいざん――蔓かずらに霞かすみ立ち 庵いおりも古びていい感じ

  もし親友の手を取って ここへ来ることできるなら

  そのうちなんて言わないで 今すぐ京都にさようなら

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