市河寛斎「丁未ていびの除夕じょせき」
色んなことが起こったが 過ぎ去らんとするこの一年
まだ老衰じゃ~ないけれど すでに鬢びんの毛 白くなる
寒さ去らんとする時を 教えてくれる――まず梅が……
氷 溶けんとする頃は 水面みなもにさざ波 立ち初そめる
着物はダブダブ――そのわけは 作詩の苦労で痩せたため
貧乏なのはいとけなく 養う子どもが多いため
明日は四十みな嫌う 老いが始まることになる
もし春の酒なかったら 老いの憂うれいを如何いかんせん?
今回は奥村土牛の傑作「醍醐」がポスターのメインイメージに選ばれ、目玉にもなっているので、とくに土牛芸術に力を入れてしゃべりました。もちろん大好きな画家でもあるからです。 遅咲きの画家といわれる土牛は、一歩一歩着実に独自の土牛様式を創り上げていきました。人の真似できない真なる創造的...
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