市河寛斎「丁未ていびの除夕じょせき」
色んなことが起こったが 過ぎ去らんとするこの一年
まだ老衰じゃ~ないけれど すでに鬢びんの毛 白くなる
寒さ去らんとする時を 教えてくれる――まず梅が……
氷 溶けんとする頃は 水面みなもにさざ波 立ち初そめる
着物はダブダブ――そのわけは 作詩の苦労で痩せたため
貧乏なのはいとけなく 養う子どもが多いため
明日は四十みな嫌う 老いが始まることになる
もし春の酒なかったら 老いの憂うれいを如何いかんせん?
いまだ原文にあたるチャンスがなく、湯原かの子さんの『絵のなかの魂 評伝・田中一村』<新潮選書>(新潮社 2006 年)から引用して、このエントリーを締めくくることにしましょう。といいつつ、もうチョット続きますが……。 朝と夕に訪れる、昼と夜のはざま、暗から明に、明から暗...
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