2023年11月16日木曜日

出光美術館「青磁」2

 

「僕の一点」は、カタログの表紙にもなっている「青磁鎬文壷」ですね。元時代の竜泉窯で焼成された逸品、もちろん出光美術館コレクションです。南宋の秘色青磁とは異なる落ち着いたオリーブグリーンの釉、大らかなふくらみ、高さは33センチに満たないのに、ずっと大きく見えるボリューム感に圧倒されます。草原を馬で疾駆し、やがて大帝国を建設したモンゴル民族のエネルギーと共鳴しているようです。

もちろんフォルム自体は、漢民族が愛して止まなかった「蓮」から着想されています。蓋は冬に蓮の葉が枯れてうな垂れた「敗荷」のイメージで、その茎をツマミにしています。

0 件のコメント:

コメントを投稿

東京都美術館「田中一村展」8

  すごくいい !!  芳賀徹先生の『桃源の水脈』を紹介したときにもアップしたように思いますが……。十代の神童「米邨」が南画家、いやむしろ文人画家としてスタートを切ったことを考えれば、陸游の『剣南詩稿』を書架に収め、日々馴染んでいたのではないでしょうか?  もちろん陸游文学の...