棟方志功君は奇人である。一度同君に面接した経験のある人なら、私のこの説に同感しない者はあるまい。
眼病の棟方志功眼を剝むきて猛然と彫えるよ森羅万象
嘗て私は戯れにこんな歌を詠んだことがあるが、あの噛みつくように面を伏せて、恐ろしい速力で筆を運ばせるあの顔つき(毛筆を揮う時は勿論、鉄筆を以て版画を彫る時もその速力には変りがない)、あの独特な津軽弁の物の言い方、アイヌの血が混じっているかと思われるあの皮膚の色、何一つとして人を驚かさずにはおかない。
この『國華』 1194 号に載る、平田寛先生の國華賞受賞記念講演録「日本仏画の美しさ」にも深く心を動かされます。その感動的な〆の一節を、引用せずにはいられません。 人類の絵画史において、ミケランジェロ絵画の強壮なドラマや宋代水墨山水画のゆるぎない真実を、ひとはすべて偉とす...
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