もとは一巻の巻子装と考えられ、静嘉堂本以外にも18件が確認されているが、いずれも『和漢朗詠集』下巻の断簡であり、上軸と下軸の間に該当する。
本作の「太田切」という通称は、上軸巻末の跋文から、京都所司代をつとめた掛川藩主・太田資愛すけよし(1739~1805)が旧蔵したと考えられることに由来する。明治時代になり、上軸は田中光顕(1843~1939)、下軸は図案家・岸光景(1840~1922)が所蔵していたが、彌之助が入手したと考えられている。
先に李嶠の名をあげましたが、人口に膾炙する詩人とはいえないでしょう。しかし『唐詩選』には2首採られてい ます。もっとも前野直彬先生注解『唐詩選』<岩波文庫>の詩人小伝によると、「嫉妬ぶかい性格で、他人の出世することや文才のあることをねたんだ」そうです 。 そういう詩人が...
0 件のコメント:
コメントを投稿