もっとも印象に残っているのは、呉春の「柳陰帰漁図屏風」ですね。京橋のお店で拝見した瞬間、呉春池田時代、新出の傑作だと直感、ぜひ『國華』に紹介したいと思いましたが、呉春についての知識と鑑識はゼロでした。
そこで逸翁美術館の岡田利兵衛先生をお訪ねして、所蔵品を拝見するとともに、たくさんのことを教えていただき、ようやく『國華』999号(1977年)に紹介できたことが、いまは懐かしく思い出されるのです。その後「柳陰帰漁図屏風」は静岡県立美術館に収まり、同館を代表する円山四条派作品となっています。
目出度い雪が彼方まで 驚くほどに降り積もり 目出度い雲が天上の 果てまで暗く してる けど 地上はまるで満月の 夜かと疑う明るさで 山には白雲 棚引いて きらめく朝日を 浴び てる よう 舞うがごとくに降る雪は ひらひら 散って...
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