「僕の一点」は「芥屋大門けやのおおと画賛」ですね。芥屋は福岡県の北西、糸島半島の西側にある町です。そこに絶景として知られる玄武岩の海食洞――海流や波浪の侵食作用によってできた巨大な洞穴があります。芥屋けやの大門おおとと呼ばれ、観光人気スポットとなっているそうですが、饒舌館長はまだお訪ねしたことがありません。
仙厓はこの絶景に興味を引かれたらしく、一生懸命、写生的に描こうとしています。真景図だといってもいいでしょう。いわゆる禅画調の仙厓画に馴染んだ眼には、仙厓と見抜けないのではないでしょうか。
「僕の一点」は吉澤雪庵の「寒山拾得図」ですね。大きな絹本の掛幅 画 です。 右側の拾得 は岩を硯にして墨を摺り、左側の寒山は筆を右手に持って岸壁に文字を書こうとしています。拾得の後には、チョット羅漢のように見える豊干禅師が座って寒山の方を見ています。これを見てすぐ思い出すの...
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