こうして天下に冠たる彌之助美術コレクションが出来上がったわけだが、これを継いだ小彌太がさらに充実させた。英国・ケンブリッジ大学に留学した小彌太は、高い西欧の教養を身につけて帰国した。
しかし大正五年(一九一六)、当時を代表する学者に委嘱して父彌之助コレクションの調査を開始、やがてこれまた父の遺産である静嘉堂文庫の経営保存公開に積極的に乗り出した。かくして英国紳士であったともいうべき小彌太が、東洋古典文化の深遠なる思想に興味を覚えるようになったという。
この『國華』 1194 号に載る、平田寛先生の國華賞受賞記念講演録「日本仏画の美しさ」にも深く心を動かされます。その感動的な〆の一節を、引用せずにはいられません。 人類の絵画史において、ミケランジェロ絵画の強壮なドラマや宋代水墨山水画のゆるぎない真実を、ひとはすべて偉とす...
本日訪問しました。念願の俵屋宗達の源氏物語が見られて至福の時でした。河野先生に何十年も前に美術史を教えて頂きました。イヤホンガイドで変わらぬ先生の声をお聞きできて嬉しかったです。後期もまた伺います。
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