オープニング展「響きあう名宝――窯変・琳派のかがやき――」のカタログに、巻頭エッセー「静嘉堂@丸の内 日本東洋画の海へ!」を寄稿しました。巻頭エッセーというより、巻頭独断というべきシロモノかな( ´艸`) そのイントロダクションの一節を掲げておくことにしましょう。
明治十年(一八七七)から蒐集を始めた刀剣はともかく、書画の場合、はじめ岩﨑彌之助はしっかりとした鑑識眼をもっていなかったらしい。美術商が持ってきたものを十把一絡げに買い取ったので、玉石混交であったが、やがて優れた作品も集まるようになり、おのずと眼も肥えていったという。いずれにせよ、その根底に国の宝を海外流出から防がなければならないという日本人としての大志と矜持があったのである。
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