2022年3月8日火曜日

原在明のネコ絵4

 

画面上部には、文化2年(1805112日と推定される大田南畝の賛が加えられています。この日は朔旦冬至さくたんとうじの翌日でした。朔旦冬至というのは、陰暦の111日がちょうど冬至に当たる日のことで、19年に一度しか巡ってこないお目出度い日だそうです。

文化2年が朔旦冬至であったかどうか確証は得られないのですが、19年前の天明6年(1786)は確かに朔旦冬至だったので、文化2年が天文学上の朔旦冬至であったことはほぼ確実だと思われます。平成26年(2014)が朔旦冬至の年であったことは記憶に新しいところですが、これから逆算しても文化2年が朔旦冬至の年となるからです。もう僕には関係ありませんが、次の朔旦冬至は2033年のはずです。

0 件のコメント:

コメントを投稿

鎌倉国宝館「扇影衣香」9

  先日、 鏑木清方記念美術館の「あの人に会える! 清方の代表作<築地明石町>三部作」展で井手誠之輔 さん にお会いしたことをアップしました。その井手さんが、この「扇影衣香」展カタログに、「総論 絵から見た鎌倉の美術と東アジア世界――人と仏――」という巻頭論文を寄稿しています。 ...