2022年3月7日月曜日

原在明のネコ絵3

 

在明はネコに蝶を添えています。これは中国語のネコと耄の発音が同じ「マオ」、蝶と耋が同じ「ディエ」であることを利用して、延命長寿を寓意させた、中国の吉祥的画題です。耄も耋も老人を意味する漢字――今でいえば後期高齢者を意味する漢字です(!?)「朝顔に双猫図」に、このような中国吉祥画の寓意性が流れ込んでいることは、否定できない事実です。

しかし、ごく限られた人しか唐話、つまり中国語会話ができなかった当時、それを理解した上でみんなが鑑賞したかどうかについては、慎重であるべきでしょう。たとえ在明は知っていたとしても、多くの鑑賞者はただ可愛いネコの絵として眺めていたのではないでしょうか。この2匹の愛くるしいネコを見ていると、そんな気がしてくるんです。


0 件のコメント:

コメントを投稿

今や北斎・広重とともに「風景版画の3H」とたたえられる川瀬巴水を中心とする新版画展が三菱一号館美術館で開催中です!! 17

   三菱一号館美術館「トワイライト、新版画――小林清親から川瀬巴水まで」を内覧会で見せてもらったあとで、 いま饒舌したような 巴水風景版画 サウダーデ 観 が 心に 浮かんでき た ん です。もちろん会場で作品を前にしたときは、ただいいなぁと ながめるだけでしたが……。    ...