「窟室蕭然図」の賛
みぎわの家はものさびて 絶えて聞こえず外の音
調弦しながら客を待つ 陰翳礼賛――そんな気分
仲秋の月 照らす山 鳥も驚く明るさで
葉擦れの音に人語なく 琴の音[ね]夜半[よわ]に冴えわたる
素焼きの猪口にマツヤニで 醸[かも]した酒は辛口で
竹の琴柱[ことじ]も琴線も ずっと使ってきたものだ
嘆いちゃならぬ!! 世の中に 真の友だち少なきを
好悪[こうお]が強いもともとの 俺の性格ゆえだから
「僕の一点」は 建長寺所蔵の「釈迦三尊図」ですね。南宋仏画のゼッピンです。 じっと観ていると、一部に華麗な色彩を使いながらも、異民族に北半分を奪われてしまった南宋人の哀しみと愁いが胸に迫ってくるような色感です。 南宋絵画というと、馬遠・夏珪の水墨山水画や、禅宗水墨画がまず頭に浮...
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