10点の最後を飾るのは、本阿弥光悦書・俵屋宗達筆「蓮下絵和歌巻断簡」です。その解説を書いたのは、何を隠そう饒舌館長です(笑) ついでにというのも何ですが、その一部も掲げておくことにしましょう。
金泥と銀泥の呼応から生れ出るリズムとハーモニーに心惹かれる。その上を流れていく水茎の跡の変化と大胆さがじつにすばらしい。絵と書が競い合うように、あるいは主となり従となり、そして睦み合うようにして巻末に至る空間と時間の構成を誉めたたえる言葉は、誰にも思いつかないであろう。さまざまな意味で、日本美術の象徴的作品である。
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