2018年6月10日日曜日

静嘉堂「酒器の美に酔う」<お酒の絵>7




E渡辺京二『逝きし世の面影』

スミスは長崎で千鳥足の酔漢をしばしば見かけたし、ボンベは夜九時すぎると、長崎の街を通る人間の半分は酔っぱらっていると言っていたのではなかったか。フォーチュンも「日が落ちると、江戸全体が酔っぱらう」と言っている。「これはむろん誇張ではない。うたがいもなく、飲酒癖は今日他の国々では幸せにも知られていない程度にまで広まっている。街頭で出会う顔は怪しくも真赤で、酒をたっぷりと召し上がったことを正直に示している。」

  渡辺京二さんは熊本に住む哲学者で、著書『逝きし世の面影』は名著の誉れ高く、僕も多くを学ばせてもらってきました。すでに「饒舌館長」でも紹介したところですが、今回の引用を機に、一人でも多くの方にお読みいただきたく、改めてフェイスブックにアップすることにしました。渡辺さんはいま88歳にして、お元気で活躍を続けていらっしゃいます。石牟礼道子さんの活動を長く支えていらっしゃいましたが、2月に石牟礼さんが亡くなったとき、『朝日新聞』でその凛とした思想と真摯なお仕事ぶりを知り、改めて尊敬の念を高くいたしました。

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