それが僕たち学生へどんなに深い感動を与え、どんなに美術の素晴らしさを直截に伝えてくれたか、改めて指摘するまでもないでしょう。吉川先生と先の老教授こそ、対象の真美真善を伝える最高の講義をされたのです。とは言っても、スチューデント・エヴァリュエーションなどというものが跋扈する現代では、この「いいですなあ方式」も、学生からどのように評価されるかチョッと心配になりますね( ´艸`)
川合さんは「杜甫 一瞬の再会『衛八処士に贈る』」の章を、この老教授のエピソードから書き起こし、最後に「詩を読み終えたわたしは、これが人の生というものなのかという思いに浸りながら、『いいですなあ』とつぶやくのである」と〆ていらっしゃいます。
杜甫「衛八処士に贈る」に対する僕の熱き思いは、かつて戯訳とともにお伝えしたことがあったように思います。戯訳を考えなら涙がこぼれてきた漢詩は、この長い五言詩のほかにないのです。やはり僕も「いいですなあ」以外の言葉を見つけることはできません。

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