2025年5月14日水曜日

高階秀爾先生に感謝を捧げる会3

 

それらでは、異国趣味が単なるあこがれや、何か程度の低い視覚のように扱われている感じがしました。それと異なる視点から、ジャポニスムを考えようとした論文もいくつかありましたが、それらはあまり研究者の関心を引いていないようでした。

しかしひるがえって考えてみると、中国文化に対する日本の眼差しには、つねに異国趣味が潜んでいたように思われます。僕自身の中国文化嗜好も、異国趣味以外のなにものでもないのです。

ヤジ「オマエの嗜好なんか、だれも聞いちゃ~いない!!!

やがてジャポニスムも結局は、異国趣味だったのではないかという思いが徐々に強くなったので、それをテーマに書いたのが拙論「ジャポニスムの起因と原動力」でした。

0 件のコメント:

コメントを投稿

國華清話会2025年秋季特別鑑賞会3

   「僕の一点」は吉澤雪庵の「寒山拾得図」ですね。大きな絹本の掛幅 画 です。 右側の拾得 は岩を硯にして墨を摺り、左側の寒山は筆を右手に持って岸壁に文字を書こうとしています。拾得の後には、チョット羅漢のように見える豊干禅師が座って寒山の方を見ています。これを見てすぐ思い出すの...