梅――王安石「夜直」
金の香炉の香 尽きて かすかに聞こえる水時計
風音たてて吹く微風 時々止むけどうそ寒い
春の愁いが募り来て 眠ることさえ出来ません
月は西へと傾いて 欄干に射す梅の影
葉室麟『古都再見』(新潮社 2017 年) 前回、渡部英喜さんの『漢詩花ごよみ』から春草を詠んだ絶唱を連載したとき、後花園天皇の七言絶句を引用し、葉室麟さんの見立てもアップしました。ついでにというのも失礼ながら、『古都再見』を通読し終わったところです。通読したというのは...
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