2024年4月8日月曜日

岩波ホール「山の郵便配達」9

 

この五言律詩は僕が暗唱できる漢詩の一首、その戯訳はかつてアップしたことがあるようにも思います。しかしあまりにも美しく、哀しく、そして人間感情の真を穿っていて、スルーするにはしのびないものがあります。いや、結構うまくいった戯訳を、しつこく披瀝したいだけなのかな() 

先にアップした出光美術館特別展「池大雅 陽光の山水」には、大雅の力作「洞庭赤壁図巻」(京都国立博物館蔵)も出陳されました。その巻頭に寄せられた宮崎筠圃いんぽの「乾坤日夜浮」という題字は、この杜甫が詠んだ「岳陽楼に登る」から採られているんです。それを「天地の万物 夜も昼も 水面みなもに浮かんでいるようだ」と訳したんですが……。

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山種美術館「桜さくらSAKURA2025」7

今回は奥村土牛の傑作「醍醐」がポスターのメインイメージに選ばれ、目玉にもなっているので、とくに土牛芸術に力を入れてしゃべりました。もちろん大好きな画家でもあるからです。 遅咲きの画家といわれる土牛は、一歩一歩着実に独自の土牛様式を創り上げていきました。人の真似できない真なる創造的...