2023年6月16日金曜日

太田記念美術館「ポール・ジャクレー」3

今回その淡交社版カタログ・ブックを引っ張りでしてくると、「黒い蓮華、中国」にポストイットが貼ってあるじゃ~ありませんか。まるで白旗みたいに()

 ポール・ジャクレーとは究極のジャポニスムである――これが饒舌館長の独断と偏見ですね。言うまでもなく、「ジャポニスム」とは19世紀後半にヨーロッパやアメリカの美術に与えた日本美術の影響を一まとめにしていう美術用語です。

相似た言葉に「ジャポネズリー」がありますが、これと区別する場合と、これを含めてジャポニスムという場合があるようです。いずれにしろ、20世紀の日本で活躍したジャクレーが、ジャポニスムであるはずはそもそもないんですが……()

 

0 件のコメント:

コメントを投稿

山種美術館「桜さくらSAKURA2025」7

今回は奥村土牛の傑作「醍醐」がポスターのメインイメージに選ばれ、目玉にもなっているので、とくに土牛芸術に力を入れてしゃべりました。もちろん大好きな画家でもあるからです。 遅咲きの画家といわれる土牛は、一歩一歩着実に独自の土牛様式を創り上げていきました。人の真似できない真なる創造的...