人生半ばの30代で明治維新を迎えた芳幾と芳年は、最後の浮世絵師と呼ばれる世代です。江戸時代に隆盛を誇った浮世絵は、近代になると写真や石版画といった新技術、新聞や雑誌といったメディアの登場によって、衰退の道をたどることになります。そのような激動の時代にあらがうべく、彼らがどのように闘ったのか――。本展では、貴重な個人コレクションを中心に、二人の画業を振り返ります。
カタログには練馬区立美術館の加藤陽介さんが「芳幾と芳年――兄弟弟子のゆくえ」を寄稿、二人の時代性と個性をわかり易く解説しています。加藤さんによると、二人の師匠である歌川国芳は、つぎのような比較を行なったそうです。
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