ブッチャケていうと、僕が知る鉄幹の歌は、高野公彦編『現代の短歌』(講談社学術文庫)に載る30首ほどだけでした。これに漏れている一首だけに、ことさら心に沁みたのかもしれません。
しかしこの一首は、鉄幹を理解するための鍵となる三十一文字のように思われてなりません。鉄幹の一生と文学はここに収斂していくんだといっても、言いすぎではないような気がします。男として何と潔く、美しく、セクシーなのでしょう。
人の屑くずわれ代り得ば今死なむ天の才なる妻の命に
今回はもう一つ、ネコ好きカンチョーとして「僕の一点」を加えたいと思います。それは蔵三の「牡丹猫図」です。はじめて知ったネコ絵の傑作です。とくに毛描きが素晴らしい !! ほぼ正方形の画面で、キャプションにはもと座屏 ざびょう だったのではないかとありましたが、その通りだと思...
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