2022年2月2日水曜日

山本勉さんの愛猫ルリちゃん6

 


書庫に岩波文庫の『寒山詩』があったので開いてみると、確かに載っていて、後藤さんを孫引きしないですみました。

 ヤジ「語るに落ちたな。つまりいつも孫引きをやってるんだろ!!

唐代までのネコ詩について、後藤さんはつぎのように指摘しています。

猫は、収穫物に害を与える鼠を捕食することが重視され、少なくとも唐末までは愛玩の対象としては詠じられていない。古代においては、害獣を駆除する象徴的な存在として、神として祀られることも多かった。猫にこのような神的性格を賦与したのは『礼記』であって、猫に神格が賦与されたことが「猫鬼」の逸話を生むことにもなった。……つまり、唐代までの詩文において、身近な飼い猫の日常の姿を詠じた作品はまったく見られないのである。

0 件のコメント:

コメントを投稿

根津美術館「唐絵」7

  そのころ日本の禅僧がたくさん元に渡りましたし、長くかの地に留まり、中国文化を持ち帰った場合も大変多いのです。 流行する題画詩も彼らによって日本へもたらされた可能性が高いという指摘は、正鵠を射るものです。(略) このような島田修二郎先生の名論文を読むと、詩画軸こそ詩画一致で...