2024年11月1日金曜日

追悼 高階秀爾先生1

 

 高階秀爾先生が10月17日、92年の超人的生涯を終え白玉楼中の人となられました。ご逝去を悼み、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

一人の人間が、これほどの質量を兼ね備えた仕事を一生の間になし得るものでしょうか。しかも特定のジャンルに限定されることはありませんでした。もちろん中核には美術がありましたが、美術史家とか美術評論家とお呼びするのは、失礼に当たるような気がしてなりません。現代日本を代表する最高の人文科学者であり、ニーチェのいうユーバーメンシュであり、人口に膾炙する言葉でいえば知の巨人でした。しかしそれを根底で支えていたのは、もう一人の高階先生――好奇心の超人である高階先生だったと思います。

先生はしばしば語学の天才ともたたえられてきました。確かに英仏独伊西に堪能でいらっしゃいました。英語がよくできないので日本美術史を専攻した僕にとっては、これまた超人でした。

1 件のコメント:

  1. My personal experience with Takashina Sensei was in various international workshops and conferences. He was always an enthusiastic supporter of young non-Japanese scholars studying Japanese art, and his astute comments on grad students' presentations were thoughtful and encourating. -- Maribeth Graybill, Ph.D. Formerly Asst Prof at UC Berkeley (1981-89); Assoc Prof at Swarthmore College (1992-2000); Senior Curator of Asian Art at University of Michigan Museum of Art (2000-07); and Curator of Asian Art at Portland Art Museum (2007-19).

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