唐寅「猫を責む」
書斎のともし火 掻き立てて アワビのさかずき脇に置き
やさしい言葉でジュンジュンと 我が愛猫に意見する
「たとえばネズミがあんなにも 勝手に騒いでいるときに
座って魚のごちそうを パクつくオマエは何様だ?
目を合わさずに皿の餌えさ ヨダレ垂らして盗み見て
腰をかがめて布団へと…… カマクラ作って寝てばかり
縁へりから大きなシッポ出し 蛇のごとくに動かして……
オマエの好きなマタタビを これまでみたいにゃやらないぞ!!」
とくに応永年間、熱狂的 に愛好されたので、応永詩画軸 などと呼ばれることもあります。 詩画軸のことを勉強するときには、必ず『禅林画賛 中世水墨画を読む』 ( 毎日新聞社 ) という本を手元に置かなければなりません。そして監修者である島田修二郎先生の論文「室町時代の詩画軸につい...
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