徐寅「新月」
雲居の際[きわ]にあでやかに 出たかと思うとまた隠れ
腸 断つ思いで美しき 女[おみな]が西を拝んでる
姮娥[こうが]一人が眉墨[まゆずみ]を 先ず掃くことを許されて
三人もいる織姫の 曇った鏡は磨かれず
玉のすだれが吊り鉤[かぎ]で 靄[もや]暗いなか掛けてあり
青い大空 白龍が 鋭い爪あと残してる
あと十五日待ってれば 円[まる]く明るい満月が
龍と天下を照らすだろう 黄砂で空が暗くても……
とくに応永年間、熱狂的 に愛好されたので、応永詩画軸 などと呼ばれることもあります。 詩画軸のことを勉強するときには、必ず『禅林画賛 中世水墨画を読む』 ( 毎日新聞社 ) という本を手元に置かなければなりません。そして監修者である島田修二郎先生の論文「室町時代の詩画軸につい...
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