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2021年5月28日金曜日

辻惟雄『日本美術の歴史』と沢村忠11

 

辻惟雄さん――東京文化財研究所に在籍するあこがれの研究者だった。昭和四三年、辻さんは『美術手帖』に「奇想の系譜――江戸のアヴァンギャルドたち」を連載し始めた。岩佐又兵衛に始まる江戸時代表現主義者の評伝と作品紹介が、きわめて刺激的だった。僕は美術史の大学院に入ったものの、これを一生の仕事にするかどうかも決まらず、まだふらふらしていたが、この学術的エッセーが迷いを断ち切ってくれた。

辻さんは日常の細かいことに一切拘泥しない。実に大らかである。大らかすぎて、忘れ物や勘違いはしょっちゅうだから、これを称して「辻ディジーズ」という。地下鉄の券売機で買ったばかりの切符が、改札口のところに来るともうなくなっている。

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荻生徂徠の賛酒詩がスゴクいい❣❣❣ 『荻生徂徠全詩』3<東洋文庫>饒舌館長ベストテン 6

  荻生徂徠「楽寿君侯の早春の高作 落梅花を賦す に 和し奉る」  花咲く梅の古き木の 東の宴席 曲水に  浮かぶ杯 美酒たたえ たけなわの春  映したり  風に花びらヒラヒラと 散るさまにふと興 覚 ゆ  一体いずこの笛の音に 誘われ飛んでゆくのやら