まず初めは、先にアップしたように、これまで蕪村が「夜色楼台雪万家」という題詩を思いついたもともとの詩と考えられてきた、詩僧・万庵原資の『江陵詩集』に採られる七言絶句「東山に遊びて花落を詠ず」です。
お寺に東風吹いてきて 五色の霞棚引けり
春の光は物憂げで 夕日傾き黄昏[たそがれ]る
桜は千本満開で 雲間にそびえる壁のよう
湖上の高殿から見れば 屋根に積もった花は雪
すごくいい !! 芳賀徹先生の『桃源の水脈』を紹介したときにもアップしたように思いますが……。十代の神童「米邨」が南画家、いやむしろ文人画家としてスタートを切ったことを考えれば、陸游の『剣南詩稿』を書架に収め、日々馴染んでいたのではないでしょうか? もちろん陸游文学の...
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