南の四川[しせん]の渡し場に たそがれ時がやってくりゃ
家路を急ぐ人たちが 先を争い騒がしい
野中の寺から清らかに 間近に聞こえる鐘の声
岸辺の村ははるけくて 灯る漁火[いさりび]点々と……
空行く雁を見ていると 故郷の便り恋しくて
猿の鳴き声聞いてると 涙の痕[あと]にまた涙
遠く万里の我が旅路 小舟浮かべるこんな夜
秋の明月仰いでも たたえる言葉が浮かばない
もっとも『肉筆浮世絵大観 3 < 出光美術館 > 』 に解説を担当した大久保純一さんは、 岩田秀行さんの教示に よると礼を尽くしつつ 、先の5代目岩井半四郎を初代岩井紫若 にあてて います。 満月を浮かべる青い夜空、川面に映る 月影や 往来する舟の影、役者や橋杭が地上に作...
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