南の四川[しせん]の渡し場に たそがれ時がやってくりゃ
家路を急ぐ人たちが 先を争い騒がしい
野中の寺から清らかに 間近に聞こえる鐘の声
岸辺の村ははるけくて 灯る漁火[いさりび]点々と……
空行く雁を見ていると 故郷の便り恋しくて
猿の鳴き声聞いてると 涙の痕[あと]にまた涙
遠く万里の我が旅路 小舟浮かべるこんな夜
秋の明月仰いでも たたえる言葉が浮かばない
とくに応永年間、熱狂的 に愛好されたので、応永詩画軸 などと呼ばれることもあります。 詩画軸のことを勉強するときには、必ず『禅林画賛 中世水墨画を読む』 ( 毎日新聞社 ) という本を手元に置かなければなりません。そして監修者である島田修二郎先生の論文「室町時代の詩画軸につい...
0 件のコメント:
コメントを投稿