2020年3月2日月曜日

お酒をほめる和歌3


価無き宝といふとも一杯の濁れる酒にあに益[]さめやも

夜光る玉といふとも酒飲みて情[こころ]をやるにあに若[]かめやも

世のなかの遊びの道にすすしくは酔泣[えいなき]するにあるべくあるらし

この世にし楽しくあらば来[]む生[]には虫に鳥にもわれはなりなむ

生ける者つひにも死ぬるものにあればこの世なる間[]は楽しくをあらな

黙然[もだ]をりて賢[さか]しらするは酒飲みて酔泣[えいなき]するになほ若かずけり

0 件のコメント:

コメントを投稿

鎌倉国宝館「扇影衣香」9

  先日、 鏑木清方記念美術館の「あの人に会える! 清方の代表作<築地明石町>三部作」展で井手誠之輔 さん にお会いしたことをアップしました。その井手さんが、この「扇影衣香」展カタログに、「総論 絵から見た鎌倉の美術と東アジア世界――人と仏――」という巻頭論文を寄稿しています。 ...