半ば公刊をあきらめていた大漢和辞典が石井さんの助力を得られると聞いた時、私は再生の思いがした。……そこで、いつも石井さんには催促がましいお願いをした。当時石井さんは他に幾多有利の事業をかかえていたにもかかわらず、それをさしおいてまで私の事業のために全力を傾けてくれた。
さて、いよいよあと一年ほどで完成に至ると思う頃、突如石井さんは病臥の身となった。かねてからじゅうぶんの健康体でないことは万々承知はしていたが、さりとて一面事業の完成期は日々日に迫ってくる。
今回は奥村土牛の傑作「醍醐」がポスターのメインイメージに選ばれ、目玉にもなっているので、とくに土牛芸術に力を入れてしゃべりました。もちろん大好きな画家でもあるからです。 遅咲きの画家といわれる土牛は、一歩一歩着実に独自の土牛様式を創り上げていきました。人の真似できない真なる創造的...
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