2019年8月5日月曜日

銭塘潮3


 


 言うまでもなく、この8月は陰暦の8月、したがってこの七絶は<秋>の章に入っています。今なら9月というところでしょう。劉禹錫は洛陽から出たといわれる中唐の詩人ですが、印象的なのは、3度も左遷の憂き目にあっていることです。最後は太子賓客・礼部尚書まで上ったようですが、その前に3度の左遷です。というよりも、唐時代の有名な士大夫詩人は、順調に立身出世した方が少ないといってよいでしょう。

岩波文庫の『唐詩選』には、登場する詩人の簡単な伝記が、下巻の巻末に載っています。それを通読してみると、もうこれは左遷と失意と漂泊の人物辞典じゃないかと思われてくるほどです。あるいは、それらが天下の名吟絶唱を生み出すために、きわめて重要な要素として働いていたのでしょうか。必要不可欠だったとは言わないまでも……。銭塘潮については、先の『漢詩歳時記』をそのまま引いておきましょう。

0 件のコメント:

コメントを投稿

北斎をネタにした斬新な見方の浮世絵版画展が今すみだ北斎美術館で開催中❣❣❣9

      「 春道列樹 はるみちのつらき × 李白」は 対自然 驚愕ペアです。列樹は 平安前期の公家歌人、「百人一首」に採られる「山 川 やまがわ に風のかけたるしがらみは 流れもあへぬもみぢなりけり」が代表歌です。「詩哥写真鏡」 の <春道のつらき>もこの和歌に よると言われ...