ところが清水亮佑りょうすけさんという若い研究者が、「狩野孝信筆《唐人物・花鳥図座屏》(高台寺蔵)についての研究」という素晴らしい論文を、『成城美学美術史』31号に発表されたんです。今年3月に発刊されたばかり、ホヤホヤの大学紀要です。早速読んでみると、「老子・尹喜図」とする河野説が正解であると書いてあるじゃ~ありませんか。単なる僕の直感というか、思いつきでしたが、清水さんは水をも漏らさぬ精密さで実証してくれているんです。まさに天にも昇る気持ちでした。
というのは、それまで僕が発表した俵屋宗達、尾形光琳、池大雅、与謝蕪村、長沢蘆雪、中林竹洞などに関する私見が、若い研究者によってことごとく否定されてきたからでした。この孝信座屏國華解説が、若い研究者によって肯定された最初の拙文なんです!! うれしくないはずがありません。
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