2025年6月16日月曜日

サントリー美術館「酒吞童子ビギンズ」4

僕も赤羽末吉の『ももたろう』にプレイバックしたりしていました。赤羽末吉――すばらしい絵本作家ですね。彼を含めて、わが国の絵本は世界に誇るべき文化だと思いますが、そのオリジンが「酒呑童子絵巻」のような絵巻や御伽草子や奈良絵本にあったことは疑いありません。それは日本絵画史の大きな流れの一つだったのです。

「ごあいさつ」にあるように、現代のマンガやアニメもこれらの子どもたちなのですから、現代日本視覚文化のオリジンであったといっても過言ではないでしょう。しかしこれまた専門家に任せることにしましょう。酒吞童子の首をはねるシーンでさえ、現代のスマホゲームのように刺激的じゃ~ないかもしれませんが、絵とキャプションで酒呑童子の筋を追っていけば、とても上質な楽しみをしばらくの時間味わうことができるでしょう。


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根津美術館「唐絵」6

また島田先生は、「題辞、題詩が単に画図をみた印象、感想を述べるだけでなく、画図の主題と密接な関連があって、 画図の十分な理解のためにはその詩文の解釈が欠かせないとか、題跋の加わることが予期されるというような条件をおくことが必要であろう」と指摘しています。 さらに島田先生は、詩画軸...