2025年1月9日木曜日

揖斐高『江戸漢詩の情景」4

六如「春寒」

  花の便りが聞こえても まだ寒風が吹き止まず

  老いた俺にはあったかい 炬燵こたつにまさるものはなし

  遠くの空に揚がる凧 放つ唸うなりを頬杖ほおづえ

  つきつつ聞けば幼少の 楽しかった日 思い出す

 

0 件のコメント:

コメントを投稿

鎌倉国宝館「扇影衣香」6

 「僕の一点」は 建長寺所蔵の「釈迦三尊図」ですね。南宋仏画のゼッピンです。 じっと観ていると、一部に華麗な色彩を使いながらも、異民族に北半分を奪われてしまった南宋人の哀しみと愁いが胸に迫ってくるような色感です。 南宋絵画というと、馬遠・夏珪の水墨山水画や、禅宗水墨画がまず頭に浮...