大木康『馮夢龍<山歌>の研究 中国明代の通俗歌謡』(勁草書房 2003年)
今年の春エントリーした「岩波ホール『山の郵便配達』」で、大木康さんのお名前をあげました。その大木さんに『馮夢龍<山歌>の研究』というすごいお仕事があります。東大同僚時代にプレゼントされた808ページの大著を、いま書庫から引っ張り出してきたところです。いつだったか、NHKのテレビ番組「英雄たちの選択」でしばらくぶりに大木さんのお元気な姿を拝見し、懐かしさがこみ上げてきたことでした。
山歌は明時代、蘇州地方で歌われた民間歌謡です。「通俗文芸の旗手」と評された明末の著述家・馮夢龍ふうぼうりょうがこれを380首あまり収集し、10巻の『山歌』にまとめました。これをもとに大木さんも「山歌」を6種ほどに分類し、代表的な歌謡に訳注をほどこしつつ、論考を加えたのです。
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