薩都刺「遊西湖 六首」5
「待っていたのよ 我が背子せこよ お酒の酔いが醒めるのを」
笑みつつ絹の扇 出し 賛詩を書いてと頼んだの
紅いすだれを巻き上げりゃ 春はさざなみ緑色
岸から柳絮りゅうじょが舞ってきて 硯すずりの海に落ちました
桜と相性がよい文学は和歌でしょうが、漢詩だって負けてはいません。先に紹介した渡部英喜さんの『漢詩花ごよみ』に江戸末期に鳴った漢詩人・藤井竹外の七言絶句「芳野」が載っています。またまたマイ戯訳で紹介することにしましょう。 古き陵 みささぎ ――松柏 まつかしわ つむ...
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