田能村竹田は著書『山中人饒舌』において、玉堂画の素晴らしさは微茫惨澹――はっきりとは認識できない幽玄にして微妙な感じにあると指摘しています。本図も例外ではありえません。
また竹田は、玉堂の作品に三つの特徴があると述べています。木の幹は細いが枝葉が多いこと、点景の人物が小さいこと、筆墨が紙背に透っていることです。しかし本図には点景人物が描かれておらず、きわめて珍しい玉堂画となります。本図は60歳代後半の制作にかかるものと推定されますが、この時期には他にもこのような無人の作品があるのです。
本邦初の辞典がここに誕生したんです。しかも日本語のあとに、すぐれた英訳がついているから便利です。便利なだけじゃ~ありません。日本語と英語における視覚文化へのアプローチが意外に異なっていることが浮彫りになり、おのずとわが国視覚文化の特質といった問題へ導かれることになります。この質...
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