孔子にしたがえば、詩はとても実用主義的であるのに対し、紀貫之によるところ、和歌は心に感じさせたり癒しになったりする程度で、これといった目的がないんです。もっとも、ナンパするときには役立つといっていますが……(笑)
ここからソク日中の国民性に進むことは危険ですが、『古今和歌集』序に鶯と並べてあげられるほどの河鹿から、「虫めづる日本の人々」を考えることは許されてよいでしょう。コンテクストがちょっと異なりますが、『論語』では「鳥獣」が重視され、「虫魚」は看過されているような感じがします。
本年、二〇二五年十月八日に、三井記念美術館は開館二十周年を迎えます。二〇〇五年の開館以来、 大きなテーマを深く掘り下げた特別展と、所蔵品を多角的な視点で構成した企画展を一〇〇回ほど 開催して参りました。 (略) 本展覧会の主役である円山応挙 ( 一七三三 ~ 一七九五 ...
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