諸橋轍次博士における学問の原点は、生地である新潟県の下田村しただむら(現在の三条市)にありました。それは66歳のとき詠んだ「郷思」に象徴されています。その戯訳を講演で披露したかったのですが、時間がなかったので……。
新潟よいとこどの県も 肩を並べること出来ず
四季折々に花と月 競うがごとき美しさ
五十嵐川の清流は 老松の影 浮かべてる
緑にかすむ八木ヶ鼻 水面みなもに影を落としてる
奥畑先生この地にて 教えてくれた人の道
その後 亡父も同地にて 老荘の学 修めたり
東京生活 長すぎた 帰りたいなぁ故郷ふるさとへ!!
それを夢みて陶淵明 みたいないい詩を詠みたいな
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