諸橋轍次博士の詩は、真面目なお人柄そのものです。漢詩集『止軒詩艸』には、つぎのお屠蘇を詠んだ「庚戌元旦」を除いて、賛酒詩を見出すことができないようです。ましてや閨怨詩や艶詩などは……(笑)
暦 変われば新年だ!! 曙あけぼのの色 清々し
眼まなこを照らす窓の梅 屠蘇の盃 影 映す
今年も一つ年を取る――なんどと君よ言うなかれ!!
老化も止まって蘇よみがえる 逆に赤子の純心が……
とくに応永年間、熱狂的 に愛好されたので、応永詩画軸 などと呼ばれることもあります。 詩画軸のことを勉強するときには、必ず『禅林画賛 中世水墨画を読む』 ( 毎日新聞社 ) という本を手元に置かなければなりません。そして監修者である島田修二郎先生の論文「室町時代の詩画軸につい...
0 件のコメント:
コメントを投稿