2022年2月25日金曜日

石内都と山口百恵7

 

チョット涙目になった一人の少女だけが、単なる被写体ではなく、女優や歌手でもなく、もちろん商品でもなく、生身の<人間>として写し撮られています。山口百恵こそ、100年にわたる「いま」を象徴する女性であることを物語っています。

男性の方で「いま」を象徴するのは、つまりもっとも大きく引き伸ばされた表紙は羽生結弦です。2014228日発行ソチ五輪特集号の表紙で、「羽生 新伝説」という大きな文字が躍っていますが、それは彼に匹敵する現役の女性がいま日本に存在しないことの証しともなっています。いや、いないわけではないけれども、半世紀近く前の山口百恵に誰もかなわないことの証しです。

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根津美術館「唐絵」9

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