2022年2月14日月曜日

追悼 柳孝一さん2

 

数年前、日本にも拠点を作るべく、京都に新しいギャラリーを開いたとのご案内をいただきましたが、この疫病が終息したあとゆっくりお邪魔しようと思っていたことが、今となっては本当に悔やまれます。

 柳孝一さんには長い間、僕も大変お世話になってきましたが、もっとも深く心に残っているのは、ご所蔵の狩野山雪筆「四季花鳥図屏風」を『國華』1315号に紹介させてもらったことです。柳さんは新収品や特集陳列の案内を、とてもセンスのいい小さなカタログにして、定期的に送ってくれていました。あるとき封を切って開くと、この山雪屏風が載っていたんです。一見して傑作だと思いました。どうしても実見したくなりました。

0 件のコメント:

コメントを投稿

東京都美術館「田中一村展」8

  すごくいい !!  芳賀徹先生の『桃源の水脈』を紹介したときにもアップしたように思いますが……。十代の神童「米邨」が南画家、いやむしろ文人画家としてスタートを切ったことを考えれば、陸游の『剣南詩稿』を書架に収め、日々馴染んでいたのではないでしょうか?  もちろん陸游文学の...