2022年2月11日金曜日

山本勉さんの愛猫ルリちゃん15

 

初世並木五瓶の「月花のたはみこゝろや雪の竹」という句を、抱一が書写したもので、寛政8年(1796)の年記があり、この年抱一によって「庭柏子」号が使われ始めたことを証明する、とても重要な碑でした。

僕が調査カードをとっていると、近くで数人の学生が熱心に拓本を採っているじゃ~ありませんか。聞いてみると、早稲田大学美術史の学生たちでした。あぁ秋艸道人のすぐれた伝統はまだ生きていたんだと、深く心を動かされました。

東大では拓本採取を勧められたことも、その方法を学んだこともなかったので、とくに印象深かったのかもしれません。だからといって、その後僕がみずから拓本を採るようになったというわけじゃ~ないんですが……()

0 件のコメント:

コメントを投稿

出光美術館(門司)「琳派の系譜」9

   ここで改めてこの蓋の松をみると、 松原や 松林のごとく松の木をずっと描き並べてあるわけじゃなく、はっきりと左右に分かれていることに気づきます。それはまるで遠く離れた高砂の松と住吉の松に見えてくるではありませんか。 右側が高砂の松、左側が住吉の松ということになるでしょう。 少...